『犬神家の一族』横溝正史
📁ミステリー 【私の評価】★★★★★(92点)
ミステリー通でなくても、一度は聞いたことがある作品ではないでしょうか。
私も、以前、読んだことがあるような気がしつつも、記憶が定かではなかったため、今回、改めて読んで見ました。
読後の感想は、本当によく考え抜かれているなということでした。
犯人、動機、背景、手掛かり、どれをとっても一級品でした。
この作品からは、そう行動せざるを得ない必然性と、事件を呼び込む偶然性が、上手く掛けあわされた構造になっています。
また、動機では、お金と恋愛関係という、犯罪の二大動機が、登場人物のそれぞれの立場から発揮されており、登場人物の想いが交差し合う人間模様が、秀逸です。
ここまでしっかりとした作品、さすがプロとしか言いようがないと感じました。
読んだことがある人も、まだ読んだことがない人も、本格的なミステリーを味わえますので、是非ご一読ください。
リンク