2023-01

作品解説

『Another 2001』(綾辻行人)の感想と評価(ネタバレなし)

『Another 2001』は、第一作目の『Another』、第二作目の『Another S』の続編となっています。 この記事では、『Another 2001』の感想と評価や、作品を魅力的なものにしている要素などについて、書いてみたいと思い...
ミステリー小説

蒼き目に映る真実 「Another 2001」

『Another 2001』綾辻行人 📁ミステリー小説 【私の評価】★★★★★(92点) 本書は、夜見山北中学校の三年三組で起こる厄災(怪奇現象)について、三年三組の先生や生徒が、かつての同クラスの卒業生などの力を借りながら、立ち向かってい...
作品解説

『ユージニア』恩田陸 犯人と意味を考察してみた

『ユージニア』(恩田陸)を読みました。 恩田陸さんの作品は、『夜のピクニック』など、いくつか読んだことがありました。 恩田さんの作品には、独特のやわらかな世界観が展開されており、好きな作家の一人です。 その恩田さんが、ミステリーを書いている...
ミステリー小説

鈍感な中年男性に降りかかっていた異変  「悪寒」

『悪寒』伊岡瞬 📁ミステリー小説 【私の評価】★★★★☆(82点) 社内の権力争いに巻き込まれて地方に左遷され、単身赴任した中年社員の主人公。 慣れない営業で上司からは怒鳴られ、鬱々とした日々を送る中、東京で娘と母と暮らす妻から一通のメール...
世の中のリアル

敵を完全に叩きのめすことがベストではない 「歴史に残る外交三賢人」

『歴史に残る外交三賢人 ビスマルク タレーラン ドゴール』伊藤貫 📁世の中のリアル 【私の評価】★★★★★(94点) この本を読もうと思ったきっかけは、2022年、岸田総理大臣が夏休みに書店に行って購入したとニュースで見て、気になったからで...
ミステリー小説

盲目の女性の圧倒的な存在感! 「ユージニア」

『ユージニア』恩田陸 📁ミステリー小説 【私の評価】★★★★☆(88点) 謎解きをしたい方には、少し評価が分かれる作品かもしれません。 冒頭に、金沢の名家である青澤家で大量毒殺事件が起こり、家族や親戚以外も含めて十人以上が犠牲になるというミ...
感動小説

いずれやって来る日のために「妻の終活」

『妻の終活』坂井希久子 📁感動小説 【私の評価】★★★★☆(80点) 誰にも必ず訪れる死。 そして、自分ではなく、妻が先に死ぬとわかった時、人は自分が死ぬ時とは、また違う準備が必要になります。 それは、自分が死ぬ時と同じくらい、いやそれ以上...
ハードボイルド・警察小説

鮮烈な暴力と揺れ動く潜入捜査官の心 「ヘルドッグス」

『ヘルドッグス』深町秋生 📁ハードボイルド・警察小説 【私の評価】★★★★★(93点) とにかく、暴力シーンの描写が凄まじいことに衝撃を受けました。 殺人、拷問、抗争シーンなどが多く登場し、その描写の生々しさや鮮烈さから、読んでいて、目の前...
感動小説

頑張っているあなたへ 「包帯クラブ ルック・アット・ミー」

『包帯クラブ ルック・アット・ミー』天童荒太 【私の評価】★★★★☆(83点) 📁感動する小説  インパクトのある題名ですが、題名からは、どんな話なのか全く想像がつきません。 ですが、読後には、じんわりと心を暖かくさせてくれる、感動の作品と...