犯罪は悪い人間が犯すもの? 「犯罪」

ミステリー小説

『犯罪』フェルディナント・フォン・シーラッハ

📁ミステリー小説 【私の評価】★★★★☆(88点)

本作品は、11の短編から構成されています。

ドイツの有名な文学賞であるクライスト賞をはじめ、様々な文学賞を受賞しています。

作者は、ドイツの刑事事件の弁護士である、フェルナント・フォン・シーラッハ。

元東ドイツ政治局員などの弁護にも携わり、ドイツでも実力ある弁護士と見られているようです。

現実の事件をヒントに書いたということに、本作品の最大の特徴があります。

もしも、登場人物と同じ環境に置かれたら、絶対に犯罪を犯さないと言い切れるでしょうか? 

「犯罪は悪い人間が犯すもの」という固定観念を、見事に覆しているように思います。

この11の短編には、11個の犯罪が描かれているのではなく、11人の人間が描かれていると思います。

是非、ご一読あれ。

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