鬼籠れり 第47回小説推理新人賞 あらすじと感想

ミステリー小説

『鬼籠れり』山内ちなみ

📁ミステリー小説 【私の評価】★★★★☆(85点)

あらすじ

舞台は江戸の町です。

夜鷹(夜、道ばたで客を引いた売春婦)が殺されて臓物が抜き取られる事件が連続で発生します。

小石川養成所の蘭方医である主人公河口は、先輩医師が犯人と疑われていることを知ります。

本当に犯人は先輩医師なのか。

そしてなぜ連続殺人事件でなければならなかったのか。

一つのミステリー作品として、完成度が高いストーリーとなっています。

作品の魅力

なぜ江戸時代が舞台なのか。

それは、江戸時代でなければ成立しない犯罪だからです。

医学的な知識がなかった江戸時代だったからこそ、この作品のような犯罪が起こったという点に、魅力を感じました。

一方で、後半になると、犯人の予想がついて、展開が読めてきてしまう点は、物足りないと感じる方もいるかもしれません。

とは言え、江戸時代の医学や療養所の雰囲気がしっかりと描かれていて、いい作品だと思います。

是非、お手にとってみてください。

タイトルとURLをコピーしました