『鬼籠れり』山内ちなみ
📁ミステリー小説 【私の評価】★★★★☆(85点)
あらすじ
舞台は江戸の町です。
夜鷹(夜、道ばたで客を引いた売春婦)が殺されて臓物が抜き取られる事件が連続で発生します。
小石川養成所の蘭方医である主人公河口は、先輩医師が犯人と疑われていることを知ります。
本当に犯人は先輩医師なのか。
そしてなぜ連続殺人事件でなければならなかったのか。
一つのミステリー作品として、完成度が高いストーリーとなっています。
作品の魅力
なぜ江戸時代が舞台なのか。
それは、江戸時代でなければ成立しない犯罪だからです。
医学的な知識がなかった江戸時代だったからこそ、この作品のような犯罪が起こったという点に、魅力を感じました。
一方で、後半になると、犯人の予想がついて、展開が読めてきてしまう点は、物足りないと感じる方もいるかもしれません。
とは言え、江戸時代の医学や療養所の雰囲気がしっかりと描かれていて、いい作品だと思います。
是非、お手にとってみてください。
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