化けていた人々が真の姿を現す! 朝ドラ「ばけばけ」(第70話)のあらすじと感想

ドラマ

NHK連続テレビ小説「ばけばけ」(主演:髙石あかり 脚本:ふじきみつ彦)

📁ドラマ 【私の評価】★★★★★(100点)

はじめに

朝ドラ「ばけばけ」については、第20話までについて、一度、取り上げさせていただきました。

その時に、私はこう書きました。

21話以降は、また新たな展開が始まります。

「恨めしさ」を持った人々がどんな姿に「化けて」いくのか。

これからも楽しみです。

恨めしい世界で生きる人々 朝ドラ「ばけばけ」のあらすじと感想 | 感動本書房

ですが、その後も見てきて、第70話を見た時に、それは間違いだったことに気づきました。

主人公の松野トキを含めた松野家の家族、そして親戚の雨清水家の方々は、これから「化ける」のではなく、「既に化けていた」ことに気づかされたのです。

その化けの皮を剥いでくれたのは、他でもない、松野トキと夫婦になった、ヘブンでした。

「嘘はキライ!」

ヘブンと松野トキの婚礼の場に集まった、松野家、その親戚の雨清水家の人々。

雨清水家の三之丞(さんのじょう)は、社長をやっていると、母親であるタエに嘘をついています。

松野トキもその嘘をしっていますが、タエからその嘘をそのままにしておいてやってほしいと頼まれ、ヘブンには三之丞が社長であると紹介します。

また、松野トキは、実家が借金まみれであることをヘブンには告げていません。

お金目的で結婚したと思われたくないという、トキの思いがありました。

こうして、借金まみれの松野家、職がない雨清水家の面々は、そんなことなどおくびにも出さず、化けの皮をかぶって、ニコニコしています。

それもこれも、トキのおめでたい日を祝いたいと思っているからです。

そのまま終われば、とってもよい婚礼の場だったことでしょう。

ですが、空気が一変します。

ヘブンが言うのです。

嘘はキライ!

化けの皮、被ったらいけませんか?

「化けの皮」というと、何だか悪い印象ですが、第70話を見て、私は、それは決して悪い意味には思えませんでした。

ヘブンの友人の錦織は、化けの皮とは、日本人が大切にしてきた「建前」だと、ヘブンに解説します。

第70話では、はっきりと言ってはいませんが、こうした化けの皮、建前は、今までトキやその家族が、苦しい現世をなんとか生きていくため、必要なものだったものだということが、ひしひしと伝わってくるのです。

三之丞は、母を喜ばせるための化けの皮。

トキは、家族を傷つけないための化けの皮。

生きていくために必要な仮面、建前、化けの皮。

第70話を見ていると、そんな化けの皮を被っている、被って生きていくしかない松野家、雨清水家の家族が、とても愛おしいものに思えてくるのです。

真の姿を現したらどうなった?

ヘブンの一言によって、全員が真の姿を現すことになります。

その場は、とても気まずいものとなります。

ですが、トキの母親のフミは、どうせ剥いでしまうなら全部だと、トキには母親が二人いるということをヘブンに伝えます。

育ての母である自分と、産みの母であるタエがいることを。

そのことが、トキがずっと言いたくても言えなかった、タエを母(ママさん)と呼ぶことを実現させることになります。

化けの皮を脱ぐことをあんなに恐れていたのに、それをかなぐり捨ててみると、案外、気持ちがいいもの。

ヘブンを含めて、本音が言える本当の家族になった瞬間が描かれていました。

おわりに

今までの嘘や化けの皮が、こういう形で昇華されるなんて、思ってもいませんでした。

異人のヘブンが、触媒となって、周りに変化をもたらす。

計算つくされた脚本、とても素晴らしいと思います。

これからの展開も楽しみです。

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