孤島で起こる至極のミステリー 「十角館の殺人」

ミステリー小説

『十角館の殺人』綾辻行人

📁ミステリー小説 【私の評価】★★★★★(92点) 

良質なミステリーの特徴。

それは、物語が最終盤に差し掛かっても、まだ犯人の予想がつかないことにあります。

この作品もまさにそうでした。

舞台は、人里離れた島。

過去に謎の事件が起き、複数の死者が出た、いわく付きの島です。

その島に建つ十角形の館に、大学のミステリー研究会のメンバー達が島に上陸します。

孤島、外界からの隔離、十角形の構造の不思議な建物、個性的なメンバー達。

ミステリーの舞台としては、非の打ちどころのない舞台が整っています。

無人島で起きる事件は、どうしてこうも、人を惹きつけてやまないものなのでしょうか。

孤島。それが持つミステリーの引力は、凄まじいものがありますね。

作者は、綾辻行人さん。このブログでもご紹介した名作、『Another』シリーズの作者です。

この『十角館の殺人』を第一作目として、館シリーズが九作目までが出ています。

純粋にミステリーの魅力を味わえる作品ですので、ミステリーをあまり読んだことがない方にも、オススメできる作品です。

ちなみに、本作品で登場する、登場人物のニックネームは、欧米のミステリー作家からとっています。

以下にご紹介しますので、機会あればご一読あれ。

エラリイ:エラリイ・クイーン(『Yの悲劇』など)

カー:ジョン・ディクソン・カー(『火刑法廷』 など)

ルルウ:ガストン・ルルウ(『オペラ座の怪人』など)

ポウ:エドガー・アラン・ポウ(『モルグ街殺人事件』など)

オルツィ:バロネス・オルツィ(『隅の老人の事件簿』など)

アガサ:アガサ・クリスティ(『ABC殺人事件』など)

ヴァン:S・S・ヴァン・ダイン(『僧正殺人事件』など)

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