『解答者は走ってください』佐佐木陸
📁新鋭の注目小説 【私の評価】★★★★☆(89点)
読後の感想として、この一冊は、とにかく自由を追い求めている作品だと感じました。
クイズを含めて、とてつもない才能を持つ、主人公の怜王鳴門(レオナルド)。
主人公の父親(パパ)である解。
主人公の父親(パパ上)である了。
そしてその物語を小説として書いている佐々木。
そうした複数の人物の視線から見た世界線が、交代したり、混じり合ったりして展開してきます。
個人的な解釈ですが、怜王鳴門(レオナルド)は、解が生み出した想像上の子供なのだと思います。
そして、解の想像上で、怜王鳴門(レオナルド)はテロリストになったり暴走します。
でも、それは解の想像ですから、解は必死に止めようとしますが、解(の無意識)が望んでいることでもあるのです。
そうした怜王鳴門(レオナルド)と解の暴走を、了は冷静に受け止めます。
本当は、解と了が一致して、生きている世界を「了解」できれば、このような世界の輻輳、混戦、混濁は起こらないと思います。
ですが、世界は混沌としていて、だからこそ、解はその答えを求めて、走るのです。
走ったその先に何があるのか。
答えは一つではないと思います。
第60回文藝賞優秀作受賞作品です。
是非、お読みください。
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