いろんな自分が世界に存在しているのかも 「青木きららのちょっとした冒険」 藤野可織

新鋭の注目小説

『青木きららのちょっとした冒険』 藤野可織

📁新鋭の注目小説 【私の評価】★★★★★(95点)

この作品は、9話の短編の集まりとなっています。

そして、9話の全てに、「青木きらら」という女性が登場します。

すべて同一人物なのか、それとも別の「青木きらら」なのか。

明確にはされませんが、そこがまたこの作品の魅力になっています。

作家の藤野可織さんは、2006年「いやしい鳥」で第103回文學界新人賞を受賞し、「爪と目」で第149回芥川賞を受賞した方です。

芥川賞作家さんの小説は、どこか難しい部分もあると思いますが、この作品の良いところは、短編の集まりなので、その9話のうち、自分の好きなお話が見つかるのではないかと思います。

個人的には、「トーチカ」「積み重なる密室」「スカート・デンタータ」「消滅」「美しい死」が好きです。

例えば、「スカート・デンタータ」は、スカートと痴漢との独創的なお話になっていて、楽しめますし、他のお話も、藤野さんの独自の視点から、読んだことのない物語になっていて、面白かったです。

是非、お手にとってみてください。

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