『歌舞伎町ララバイ』染井為人
📁ハードボイルド小説 【私の評価】★★★★★(95点)
東横キッズのように、歌舞伎町にたむろする中学生をテーマに描かれた作品です。
主人公の中学生の七瀬は、悪い大人たちの中でも、その強気の性格と聡明さで生き残っていきます。
ですが、死にゆく親友を誰も助けなかったことをきっかけに、この腐敗した街を浄化することを決意します。
作者は染井為人さん。
第37回横溝正史ミステリ大賞・優秀賞を受賞した「悪い夏」という作品の作家としても有名です。
圧倒的な筆力で展開していく物語は、スラスラと読めます。
あえて言えば、1点だけ、違和感があったところがありました。
七瀬を窮地から助けた颯太が、最後まで七瀬に気づかないという設定です。
ここはむしろ、颯太は気づいていたが、七瀬を想い、周囲にはしらを切っていた(あるいは積極的に協力していた)ことにした方が、物語により一層の深みが出たのではないかと思います。
七瀬は颯太を巻き込みたくなかったのだと思いますが、巻き込んでも面白かったのではないかと思います。
ですが、その点をおいたとしても、七瀬の圧倒的な立ち回りは、読むものを惹きつけます。
おススメです。




